学習目標 |
近代文学が表現してきたキリスト教をめぐる言説に触れ、いかに文学が宗教と関わりうるか、とことん考えることを目指します。 |
授業概要 |
日本の近現代文学の中で遠藤周作は特異な位置を占めているように見えます。キリスト教(カトリック)の教えを執拗に、真摯に問い続け、自らの信仰の問題を日本の文化伝統風土とキリスト教のかかわりにまで広げ、ついには人間と信仰という普遍的な問題に至りました。この講義では、その遠藤の初期の作品を通して、『沈黙』にいたる歩みを考えてみようと思います。 |
テキスト |
『白い人?黄色い人』『海と毒薬』『満潮の時刻』『留学』『沈黙』(新潮文庫)『わたしが?棄てた?女』(講談社文庫) |
参考文献?課題図書 |
講義中指示します。 |
受講生への要望 |
宗教とは何か、といったことを追求する講義ではありません。神を、信仰を、宗教を、どのように言葉は表現するのか。あなたなら、どう語るか。考えてください。考える場、です。 |
評価方法 |
学期末の試験。日程、方法は講義中指示。 |