学習目標 |
1.ジェンダーと法をめぐる諸問題を素材として、偏見?思い込み?これまでに身に付けた狭い価値観にとらわれずに、事実を知ること。 2.法学には唯一の正解というものは無い。事実を前提に、多角的にかつ徹底的に思考することにより、自らの答を見つけること。 |
授業概要 |
ジェンダー法学という学問の名称は新しいものであるが、取り扱う内容は古くから続く法と性差別をめぐる問題であり、20世紀後半から興隆した第2波フェミニズムの成果を引き継いでいる。日本は性差別を禁じた憲法を持ち、女性差別撤廃条約も批准しているが、国民の75%(女性の8割、男性の7割)が「社会全体において男性の方が優遇されている」と感じている。このような国民の意識と法のあり方にはどのような関係があるのか、そもそも法は歴史的に女性をどのように遇してきたのか、現在の法は女性が現実の生活で出会う出来事にどのように対応しているのか(いないのか)、性差別の無い社会を構築するには法はどのようにあるべきなのか…等について、法学の知識が無い受講者にも分かりやすく説明する。 |
テキスト |
資料を適宜配布するが、小型の六法(有斐閣『ポケット六法』または三省堂『新六法』)を毎回必ず持参すること。岩波書店『コンパクト六法』はジェンダー法に関する重要法令が収録されていないので不可。初回の講義で六法の使い方を説明する。 |
参考文献?課題図書 |
参考書として 金城清子『ジェンダーの法律学(第2版)』(有斐閣?2007年) 浅倉むつ子監修『導入対話によるジェンダー法学』(不磨書房?2003年) 辻村みよ子『ジェンダーと人権』(日本評論社?2008年) 資料集として 内閣府編『男女共同参画白書』 |
受講生への要望 |
知的好奇心。講義に真摯に、かつ積極的に取り組む姿勢。 |
評価方法 |